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イスラエル・パレスチナ問題をわかりやすく 説明 (1) 欧米メディアの嘘

イスラエル・パレスチナ問題を簡単に 世界の情報

イスラエル・パレスチナ問題をわかりやすく 説明する試みです。

イスラエル・パレスチナ間の紛争について必ず押さえておくべきポイントは、こちらにまとめました。

本記事では、ニュースを見る上での前提となる欧米メディアの闇についてまとめています。

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なぜ私がほんのちょっとだけパレスチナ問題に詳しいのか

私は仕事で2000年台後半にイスラエルに滞在したことがあります。その際、当時の大統領だった故・シモンペレス氏にお会いしお話を伺う機会に恵まれました。

またイスラエル滞在中にパレスチナとの「国境」まで出向く機会もあり、イスラエル側とパレスチナ側の生活水準の違いも目にしました(イスラエル側が断然恵まれており、パレスチナ側はゲットーに追いやられた形でライフラインも心もとない状況です)。

パレスチナ側の現実や、イスラエルがユダヤ迫害の歴史を資産として利用する状況を見てショックを受け、以後も少しずつ勉強を続けていました。

長期間住んだわけではありませんし到底専門家でもないのですが「ごく一般的な日本人よりは」幾分、イスラエルとパレスチナに関する情報に触れてきた頻度が高いと思います。

根拠のなかったCNNの報道

2023年10月11日、CNNをはじめとする大手国際メディアが「ハマスが(イスラエルの)キブツを攻撃し乳幼児の首を切断した」というイスラエル首相の報道官の発言を報道しました。最初は生放送ニュース番組で報道され、すぐにオンライン記事化されたようです。

この報道によって反パレスチナの機運が強まり、イスラエルからのパレスチナに対する軍事攻撃が激化しました。

ところが、「ハマスがキブツを攻撃し乳幼児の首を切断した」という情報にはなんと、根拠がなかったというのです。翌日の10月12日時点でCNN自身が「首を切断された子供たちを確認できない」とする記事を公開しています。

時すでに遅し。すでに始まってしまった戦争

いくら訂正記事を出したとは言っても、「首を切断された赤ちゃん」という最初のショッキングなヘッドラインだけが既に一人歩きしていました。

こちらは英国の「The Times」の紙面。「イスラエルが切断された乳児の写真を公開」と大きなフォントサイズで伝えながら、実際そんな写真は見つかっていないため、イスラエルからの爆撃で流血しているパレスチナの子供たちの写真で代替しています

今どき生成AIで写真を偽造しなかっただけマシなのでしょうか?既に読者からの指摘が入ったのか、The Timesは超速でオンライン記事から以下の写真を削除しています。

その後イスラエルによるパレスチナ攻撃は激化するばかりで、2023年10月14日時点でイスラエルの攻撃によりパレスチナで1900人が殺害されたと報道されています。

誤報を流したCNNのニュースアンカーがX(ツイッター)で謝罪の投稿をしていますが、謝罪されたからとて1900名(実際にはそれ以上ではないかと容易に想像できます)の命は戻ってきませんし、パレスチナの乳幼児の心には既にトラウマが刻まれているでしょう。

安易に信じてはいけないニュースヘッドライン

ほんの3日間の流れを見ても、安易にニュースのヘッドラインを信じたり、ましてや拡散させてはいけないことがわかりますね。またニュースアンカーの仕事は重く、ミス・誤発言が無実の人の命を失くすことにつながります。

亡くなられた無実の生活者の皆さんのご冥福を心よりお祈りします。

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