オーバーツーリズムにうんざりしている人が増えていますよね。東京・大阪・京都などは人が多すぎて、我が家でも「できる限り避けたい場所」に認定しています。
でも幸い東北地方には、まだまだインバウンド観光客の中のマニアしかやってこない穴場がたくさんあります😊
今回は、湖面が美しい田沢湖と東北の小京都・角館を車なしで手軽に周るコースをご紹介します。決して私だけが推しているのではないことをお伝えするために、他の方も旅レポも適宜紹介させていただきますね。
ちなみに田沢湖周辺には屋内の施設がほとんどありませんので、お天気の悪い日には向きません。天候に合わせてパターンを選んでいただければと思います。


1日目:田沢湖エリアをたっぷり堪能
秋田新幹線で田沢湖駅へ
秋田新幹線こまちに乗り、田沢湖駅で下車。東京からでも、こまち連結のはやぶさに乗れば乗り換えなしで到着できます。
時刻表は本家本元のえきねっとで検索するのがおすすめです。線状降水帯などおかしな気象現象が多い今日この頃、天候によるダイヤの変更情報もオンタイムで確認できて安心です。
駅から路線バスで田沢湖へ
高原側のホテルを利用する場合、1日目から田沢湖を楽しむなら、すぐに必要のない荷物はJR田沢湖駅前のロッカーへ。東京で普及しているタイプとは違い、硬貨を入れて利用する昔ながらのロッカーです。
田沢湖畔のホテルを予約している場合も、送迎バスは15時以降しか運行していないと思いますので早めに到着した場合は路線バスで湖に移動してしまいましょう!
JR田沢湖駅から田沢湖までは、羽後交通の路線バス1本(所要時間11〜12分程度)でサクッと到着できます。羽後交通ではSUICAは使えませんが、コード決済・クレジットカード決済による乗車が可能です!
湖水遊泳(7〜8月のシーズンのみ)やサイクリングなどを自由に楽しみたい方は、「乳頭温泉行き」に乗り、「田沢湖畔」で降りるのがおすすめです。
時刻表はこちら。
バスで田沢湖を一周したい方は、「田沢湖一周線」に乗車。田沢湖畔の要所要所で散策時間を設けてくれている親切な路線です。
時刻表はこちらで確認できます。
乗客が多くバス停に集まっている際には柔軟に本数を増やしてくれるそうです💡
夏なら田沢湖遊泳
毎年7月後半から8月末にかけて、田沢湖には遊泳エリアが開設されます。澄んで冷たいヒヤリとした湖水で遊ぶのは海水浴とはまた違う経験で、お子さま連れの方には特におすすめです。
日本一深い湖ということもあり、遊泳エリアでしか泳げませんのでご注意ください。
湖畔の旅館・ホテルを取っていない場合、着替えはビーチにあるプレハブの更衣室&シャワールーム(2025年時点での利用料:1人1回300円)で可能です。浮き輪も有料でレンタルできます。貴重品ロッカーはありませんので、スマホ防水ケースを持参すると安心です。

湖畔サイクリング
田沢湖畔ではサイクリングもできます!田沢湖を1周すると距離は20km強,自転車での所要時間約2時間とのこと。
ただ、サイクリングロードが整備されているわけではなく、ごく一部の区域を除いて車道を走ることになりますので、特にお子さんがいらっしゃる場合は難しいかもしれません。
こちらの動画で湖周辺のサイクリング環境がよくわかると思います😊
都会とは違い多数の自動車がガンガン通るような環境ではないとはいえ、安全を十分に考慮の上、サイクリングするかどうか決めていただければと思います。
レンタサイクルを楽しむなら、バス停「田沢湖畔」降りてすぐのこちらのお店を探してみてください。
田沢湖レンタサイクル
インターネット上には「田村自転車店」という店名も記載されていますが、私たちは見つけることができませんでした。ひょっとすると廃業してしまったのかもしれません。
また、湖畔にある花芯亭しらはまさん隣に「きっちんカフェ槎湖」というカレー・スムージーのお店があります。台数は限られますがこちらでもレンタサイクルを行なっていますので、もしお近くを歩いている場合はチェックしてみてください(※「キッチンカフェ槎湖」はお食事も含め、支払いは現金のみとなっていますのでご注意ください)。
田沢湖レストハウスでランチ
湖水遊泳やサイクリング、もしくは徒歩での散策を楽しんだら、田沢湖レストハウスへ!昭和から何も変わっていない佇まいのレトロ食堂で、田沢湖の絶景を見ながらランチを楽しむことができます。
糖質制限中の方へ:
田沢湖レストハウスも含め「田沢湖畔」バス停から徒歩でアクセスできる範囲内の飲食店では、ほぼ100%昔ながらの山菜そばやカレーライスなど、糖質多めの昭和メニューがメインとなります(自動車旅行の場合はもう少しオプションが増えます)。
コンビニなども周りにほとんどありませんので、心配な方はタンパク質の多い副食を持参すると良いと思います。
「いっちょかー」の携帯用鶏ささみは無添加でおすすめです↓

遊覧船で湖上から景色を満喫
田沢湖まで行ってお天気も良いなら、遊覧船に乗らないオプションはありません!(風の強い日は運行していないようです。)
チケット売り場は羽後交通「田沢湖畔」バス停降りてすぐの田沢湖レストハウス脇、乗り場はバス停向かい側にあります。
時刻表はこちらでご確認いただけます。
乗り場近くにウグイが生息しており、お子さま用の乗船チケットを購入すると、プレゼントで魚のエサの袋がついてきます(大人も乗り場付近で1袋100円で購入可能です)。
田沢湖エリアのおすすめ宿泊施設
温泉を堪能したい方は、角館よりも田沢湖エリアに滞在するのがおすすめです。近隣にはあまり飲食店がありませんので、いずれの施設でも必ず食事付きプランを予約してください。
なお、温泉よりも歴史的な風情が好きな方向けに、次のセクションで角館のおすすめ宿泊施設も挙げておきました。
湖が間近に見える「花心亭しらはま」「湖畔浪漫の宿・かたくりの花」
田沢湖のほとりで絶景を楽しみたいなら、バス停「田沢湖畔」に近い花心亭しらはま、もしくは湖畔浪漫の宿・かたくりの花がおすすめ。湖を臨む部屋に滞在できます。
特に7〜8月、湖水遊泳メインで滞在したい方はこの2つの宿のどちらかに部屋をとっておけば、着替えの場所にも貴重品の置き場所にも心配もありません。
シーズンによりますがかたくりの花さんの方が若干お値段低めです。レイクビューのお部屋にレイクビューの露天風呂を楽しめます。
ファミリーフレンドリーな「田沢湖レイクリゾート」
JR田沢湖駅から田沢湖高原側に向かって送迎バスで10分程度、サクッと到着できる距離にあるのが天然温泉 田沢湖レイクリゾートです(予約した送迎バスの時刻に合わせて駅に戻りましょう)。特にお子さま連れのご家族にはこちらがおすすめ。朝食・夕食ビュッフェの品数・バリエーションもこの辺りのホテルとしてはかなり多めで、離乳食も用意されています。
高原から湖を見下ろす「ホテルグランド天空」
立地の観点からおすすめなのがホテルグランド天空。田沢湖レイクリゾートに比べると湖・駅からはだいぶ距離がありますが、ラウンジやレストラン、ロビーやお部屋(レイクビューの場合)から田沢湖を臨める最高のロケーションです。
ホテルグランド天空の残念なところは駅から送迎バスがないこと!田沢湖駅から羽後交通バス「乳頭温泉郷行き」に乗って「上高原」で降り(所要時間35分)、バス停から10分弱歩きます。荷物があまり多くなく、歩くのが苦にならないようであれば悪いアクセスではないと思います。
ブナ林の中の秘境温泉・休暇村 乳頭温泉郷
秘境好きで、自然の中でゆっくり癒されたい方はブナ林の中にある休暇村 乳頭温泉郷へ。
こちらも送迎バスがないのですが、羽後交通バス「乳頭温泉郷行き」で約45分。「休暇村前」バス停下車すぐです。
バイキングのお食事も高評価です。
2日目:角館散策
田沢湖エリアを楽しんだ後、もう一箇所回るなら秋田新幹線で20分の「東北小京都」角館がおすすめです。春・秋ならなおさら角館を歩くのに良いシーズンです。
角館に一泊する場合
歴史好きな方なら、一日目の夕方に新幹線で角館に移動してしまって角館泊にするのもアリです。
JR東日本が運営する蔵ホテル「和のゐ角館」
トップのおすすめは2020年にJR東日本が武家屋敷の蔵を改造して開業したホテル和のゐ角館。JR角館駅から徒歩圏内です。
美食が楽しめる「田町武家屋敷ホテル」
田町武家屋敷ホテルも高評価です。特に料理が美味しいようですね!
いずれもJR角館駅から徒歩10〜15分で送迎バスサービスがありませんが、荷物が多いなどで車を利用したい場合は「よぶのる角館」が1回300円で利用できます(運行は17:30までです)。
また、角館は飲食店があまり多くない町ですので、食事付きプランを予約するのがおすすめです。
人力車で武家屋敷巡り
角館はフラットな地形ですし、徒歩で散策することもじゅうぶん可能です。が、一日しか角館で過ごす時間がないなら人力車に効率的に案内してもらうのがやはりおすすめ。予算的に問題がないならぜひ前向きに検討したいアクティビティです。
乗り場は角館樺細工伝承館向かいです。
案内なしで自分のペースで歩きたいタイプの方はもちろん徒歩で!
まとめ
田沢湖と角館は、公共交通機関だけでも十分に巡れるエリアです。今回、一日目を田沢湖周辺、二日目を角館で過ごす想定で施設・アクティビティを紹介させていただきましたが、ここでカギとなるのが天気です。田沢湖周辺エリアは雨天には向きませんので、一日目が雨であれば柔軟にアクティビティを入れ替えていただければと思います。
車なしで秋田県を訪れるヒントになれば幸いです。